兵庫県知事選、もはやグチャグチャ

 

出直し選挙で当選した斎藤元彦知事に新たな疑惑が持ち上がっている。
兵庫県のPR会社が斎藤陣営の《SNSなどのデジタルツールの戦略的な活用》を一手に任されていたことが発覚、公職選挙法違反の疑いが出てきた。
PR会社の社長が自らのnoteに選挙運動の実態を投稿したもの。

 

明らかな公職選挙法違反であり、それを自分で投稿してしまうとかあまりにもお粗末すぎて内部告発を疑われたとかなんとか(ある意味内部だけども)・・・。
オールドメディアであるテレビや新聞がSNSに負けたとか、既得権益と戦う斎藤知事のような構図に扇動されたとか、そのような検証をさせない為の戦略なのではないかと疑いたいほど、この方の周りは騒がしい。

 

斎藤元彦知事は、PR会社の社長はあくまでボランティアとして逃げ切りを図るつもりのようだけども、選挙カーにまで乗っているのにそれはちょっと苦しいだろう。
正直に話して知事を辞し、別のことで再起を図るか、PR会社の社長を切って知事という立場に固執し、周囲からそっぽを向かれるか。
案外ここが瀬戸際なのかもしれない。

 

●斎藤知事の当選はオールドメディアの敗北か?

斎藤知事が当選したのは、オールドメディアがSNSに負けたとされている。
オールドメディアがろくに報道せず、情報を得ようとSNSや動画サイトに行くとパワハラ問題は陰謀であり、既得権益と戦ったからだという情報に溢れている。
そして、街頭演説も何やら盛り上がっている。
そうなった場合に、果たして自分は正しい判断ができるだろうか。
できる自身はない。

 

オールドメディアは校閲が入るので、どうしてもネットより遅く、確度の低い不確かな情報は流せない。
一方個人でやっているようなSNSや動画は不確かでも流せる為に、早く、これはこうだと言い切ってしまえる。
そして、オールドメディアは受動であるのに対し、ネットは能動的に自分が見たい情報にアクセスするので影響力が大きい。
かつ、アルゴリズムによって自分が欲しい情報ばかりが流れてくるようになる。
ネットだけで情報を得ようと思うと、よほど意識していないと偏っていく。
これをエコーチェンバーやフィルターバブルという。

 

オールドメディアの敗北のもう一つの原因は、選挙を本来あるべき姿に戻せなかったことだろう。
選挙は本来政策を吟味して投票するものである。
そういう場も設けなかったし、パワハラ問題も結局中途半端なままでよく分からないまま選挙に突入してしまった。
斎藤知事が有罪か無罪かを投票で決める公開裁判のようになってしまい、それを否定できなかった。
もちろんPR会社やN党の立花氏(この人が出てくると本当にろくなことにならない)は意図的にそういう方向に持っていった。
兵庫県の方々が陰謀論めいたことを頭から信じて投票したとは思わない。
こっちの方が確かそうだと思い、斎藤知事に入れたのだろう。

 

でも、そもそもこの人のせいで県政はグチャグチャになっていた。
仮にパワハラが実際はなく再選したとして、今までのことがなかったかのようにまともに機能しだすとはとても思えない。
県政もきちんと行いつつ、根回ししつつ改革をするのが知事の仕事だと思うのだけども、斎藤知事にその器があるとは思えない。
よくわからないことはとりあえず保留しておけば良いのだけども、その猶予すら与えられなかったのだから、兵庫県の方々には同情してしまう。
とはいえ、上記の理由から私だったら斎藤知事には投票しない。

 

今回の選挙で良かったことといえば、普段選挙に行かない人が行って投票率が上がったことだろう。
皆が選挙に行くことで結果は変わるのである。

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