題名に一眼レフと書かなかったのは、レフとはレフレックスからきており、つまり反射鏡のこととなる。
最近ではミラーレスのカメラも多いので一眼レフとは書かなかった。
一眼レフを使っている自分としては、初心者にこそ一眼レフを勧めたい。
コンパクト機も格段に性能が上がり、携帯ですら一眼レフ顔負けの画素数を持つようになった現在、あえてボディのバカでかい一眼レフを選ぶ理由はどこにあるのだろうか。
一眼とコンパクトや携帯との最大の違いは、画像素子の大きさである。
画像素子とはCCDやCMOSといわれている、言わば電子の目だ。
一眼はコンパクトなどと比べて画像素子の大きさが圧倒的に大きい。
この大きな画像素子で撮影するメリットの為に、大きなボディというデメリットを我慢しているに他ならない。
では、画像素子が大きくなるとどんなメリットがあるのだろうか。
一般的なコンパクト機に使われる画像素子は1/2.5型くらい、大体その近辺の大きさとなる。
1/2.5型の実寸は5.7×4.3(mm)となる。
一方一眼レフで使用されるものとしては、35mm(フルサイズ)やAPS-C、フォーサーズなどがる。
各実寸は、35mm(36×24)、APS-C(23.4×16.7)、フォーサーズ(17.3×13.0)。
コンパクトと比べて一眼レフの画像素子の大きさが大きいことが分かると思う。
画像素子は盤面に小さなレンズがダーッと並んでいるものと考えてもらって間違いはない。
その一つ一つのレンズが光を受けて画像を記録する。
例えば1000万画素とした場合、一眼レフの画像素子の方が一つ一つのレンズの大きさ(受光面積)を大きくできる。
そのメリットとして以下のものが上げられる。
・ダイナミックレンジが広い
白飛び(真っ白になってしまうこと)や黒つぶれ(真っ黒になってしまう)を防ぐことができ、微妙な快調表現ができる。
・高感度でノイズが少ない
デジカメは画像素子の感度(ISO感度)を設定できる。
感度を上げた時のノイズ(画像がザラザラした感じになる)が、一眼レフの方が少ない。
映像エンジン(画像を処理するコンピューター)による分も大きいが。
・自然な細部描写ができる
シャープネスなどの後処理がなくても、高い解像度によって自然な画像が得られる。
・ボケを楽しめる
レンズの特性により(レンズの特性については後述したいと思います)コンパクト機ではボケが得られにくい。
美しいボケで主役を強調した写真は一眼レフならではのものといえる。
逆にいえば、上記のことにメリットを感じないのであれば、一眼レフは全く不要となる。
場所によってはコンパクト機の方が良いという場合も少なくないことも確かだし。
ところで、今度キャノンより新しいフラッグシップモデルが発売される。
ものスゴイ高画素数をやってくるのかと思ったら、1810万画素に抑えた。
2000万画素が当たり前となっているこの時代にはいささか見劣りするが、上記の受光面積等に関しては画素数が少ない方が有利となる。
なので、キャノンの英断には拍手を送りたい。
例えていうならば、一時期の日本車はカタログの見栄えの為にエンジンのピークパワーのみを強調し、実領域は使いにくものばかりであった。
それを欧州車のように実用領域のトルクを重視した、本当に使えるエンジンにしたようなものだと思う。
なので、今一番欲しい一眼レフはこれである。
高いけども・・・。
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