大人の文化セミナーに参加する為に愛知県は長久手市のトヨタ博物館へ行って来た。
近くの愛・地球博記念公園(モリコロパーク)へは、まだフィアット・バルケッタに乗っていた時にミラフィオーリで来たことがある。
ちなみにミラフィオーリはヨーロッパ車が集まるイベントとなる。
http://carcle.jp/UserBlog.aspx?UserID=1386&Category=%E9%96%8B%E5%82%AC%E6%A6%82%E8%A6%81
結果的には行ってしまったのだけれど、ミラフィオーリの時も台風だったなあと思い出した。
●昭和の日本 自動車見聞録
今回の大人の文化セミナーは、CG(カーグラフィック)の創始者である小林彰太郎さん及び高島鎮雄さんのお話を聞こうという趣旨である。
現在トヨタ博物館では小林さんが収蔵した貴重な写真を集めた催し、「小林彰太郎フォトアーカイブ展 昭和の日本・自動車見聞録」を開催している。
http://www.toyota.co.jp/Museum/exhibitions/data/kobayashi_photoarch/
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今回現オーナー様のご行為により、タトラ11というチェコスロバキアの実車を持ってきて下さった。
この車は、以前は小林彰太郎さんが所有されていたものだという。
youtubeのように今回も実際に走って下さった。
室内でエンジンを掛けようものなら、たちまち芳しい匂いに包まれる。
小林彰太郎さん、高島鎮雄さん、株式会社カーグラフィックの社長である加藤哲也さん。
私は昔の車には明るくないのだが(今の車もそうだけど)、その頃の人達の試行錯誤や息吹のようなものが感じられるお話でとても面白かった。
個人的には私の隣に座られた、川上完さんが気になってしょうがなかった。
今回トヨタ博物館で買ったミニカーを人に見せて回ったり、箱から取り出ししげしげと眺めたりと、この人は大きくなった子供なのだなあと思った。
私もこうなりたいなあと思った次第。
今回買ったミニカーの一つは(ヴォアザンだったか)展示品だか非売品だったかだそうで、一つしかないものだったというが、それを買ってきたという。
川上さんと言えばミニカーの蒐集で有名だけれども、その意欲たるや凄まじいなあと思った。
http://www.neostreet.co.jp/kan/
若者の車離れが叫ばれているけれども、その理由様々あるが一つに経済的事情がある。
もともと興味が無いというのもあるけれど、昔の人達が一生懸命になって追ってきたものを金が無いの一言で片付けてしまっていいのかなあと考えさせられた。
もちろん金が無ければ車は所有できないし、写真にあるような車は正直なところ金持ちの道楽に近いものが多いだろう。
でも、そう考えると金が無いという言葉で否定してしまっていることは多い。
現在の文明は人が金を作り出したからこそ成し得たものだ。
でも、それも金によって滅びていくのかもしれないと考えると、ひどく寂しい思いがする。
私に懐古趣味はないけれど、だからこそ昔の活気が眩しく見えてしまうのかもしれない。
耳はセミナーに傾けつつも、目はこの方の行動を追っていた。
カーグラフィックの写真で有名は荒川さんである。
男の仕事場を垣間見た。
始終動きまわっておられたが、車はかくして作られるのような工場でもそうなのかと思うとちょっとおかしくなった。
また、どっかで見た顔なんだよなあと思っていたら、NAVIやCGで連載している児玉英雄ギャラリーでお馴染みのカーデザイナー、児玉英雄さんだった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%90%E7%8E%89%E8%8B%B1%E9%9B%84
なんともスゴイ面々だ。
セミナーに来られた方のご行為でコピーして下さった、モーター誌の記事。
ル・マンで大事故が起こる前の年のものだったかな?
追記
10月28日、小林彰太郎が亡くなられたとのことです。
http://www.webcg.net/articles/-/29518
行って来たよーと呑気なことを投稿したら、ツイッターで亡くなられたことを知らされました。
セミナーは26日なので、亡くなられる直前だったようです。
車椅子で酸素吸入をしておられたので正直健康そうには見えなかったけども、まさか、という思いです。
ご冥福をお祈りいたします。
正直な思いを告白すれば、最後にお会いできて良かった。