THE BUGATTI DAY 大人の文化セミナーへ

 

本物はスゲー、キャリアカーから降りてくるクルマを一目見てそう思った。
大きくはない、むしろ小さいクルマなのだけど、ギュッと凝縮されたスゴ味そこにあるように感じた。

今回で3回目を数える、元CGclubの大番頭、河村さん主催の大人の文化セミナーに参加した。
場所は研修などが多数行われている富士Calmで、トリコローレの時に一度来たことがある。
その時河村さんにお誘いいただいた次第。

NPOの真面目そうな講習に混じって大人の文化セミナーと案内板に書いてあるとすごく真面目なことをやりそうに思えるが、子供のような大人の矯正セミナーだ。

カーグラフィック創刊メンバーの一人である高島鎮雄さん、モータージャーナリストの川上完さんと最強布陣よる講義の内容も含めて紹介したい。

BUGATTI

まだシートを被っているBUGATTI TYPE35。AだったかCだったかは失念。Bはスーパーチャージャー仕様になるのでBではない。ニュースレターを確認したら、タイプ35とした書いて無かった(笑)Canon EOS 7D,EF24-105mm F4L IS USM,f/4.0 1/30秒

直列8気筒エンジン

直列8気筒のエンジン。エットーレ・ブガッティは性能よりもエンジンの見た目を重視した為に、同時代のアルファ・ロメオよりもパワーで劣っていたとのこと。直線では話されてもコーナーでは詰めたという。真四角!Canon EOS 7D,EF24-105mm F4L IS USM,f/4.0 1/30秒

ステアリング

ステアリングのシャフトが貫いているのがよく分かる。Canon EOS 7D,EF24-105mm F4L IS USM,f/4.0 1/30秒

クランク

スターターは付いていないので、クランクでエンジン始動する。ミッレ・ミリアに出るようなクルマはスターターを付けているという。自分も回させてもらったけども、相当重い。力を入れないと回せないが、あんまり強く握ってしまうと、エンジン始動時にクランクが回されてアッパーカットを食らう恐れがある。死亡例もある。Canon EOS 7D,EF24-105mm F4L IS USM,f/4.0 1/30秒

タコメーター

タコメーターへの出力。エンジンからギアボックスへと繋がるシャフトからベルトで取り出している。Canon EOS 7D,EF24-105mm F4L IS USM,f/4.0 1/80秒

ブガッティのメーター

メーター類。多分一番上が時計、左下(ESSENCE)が燃料の圧力、右下(HUILE)が油圧だと思う。タコメーターは運転席の前となる。ローマ数字の表記がとてもオシャレ。メーター自体はJaeger製で、BUGATTIのマークも入っている。燃圧のメーターの脇にあるレバーはポンプで、これでシュッコンシュッコンやって空気圧を高めて燃料を送る。それは走行中にも必要で、圧力が落ちてきたらまたシュコシュコやらなくてはならない。それは助手席の人の役割であり、ライディングメカニックという。カーグラフィックTVのオープニングでやるアレ(笑)Canon EOS 7D,EF24-105mm F4L IS USM,f/4.0 1/6秒

ちなみに、このブガッティはカーグラフィックTVに出てくるクルマそのものである。

ブガッティ

クリックで拡大します。赤いエンブレムと覚めるようなブルーがとてもきれな取り合わせだ。Canon EOS 7D,EF24-105mm F4L IS USM,f/4.0 1/160秒

革ベルト

いろんな所に革が仕様されている。これはエンジンフードを固定しておく革ベルト。また革はサスペンションのダンパー(ショックアブソーバー)にも使用されており、ギュッと縛った革の抵抗によってダンピングするとのこと。今からでは考えられない発想だ。Canon EOS 7D,EF24-105mm F4L IS USM,f/4.0 1/30秒

風防

フロントウィンドウはこんなの。これはゴーグル要るよなあ。Canon EOS 7D,EF24-105mm F4L IS USM,f/4.0 1/100秒

バルケッタと

バルケッタと絡めてみた。本当はもっと堂々と撮っても良かったのだけれど、なんか恐れ多かったのでこのくらいの留めておいた。Canon EOS 7D,Carl Zeiss Planar T* 1.4/50,f/2.0 1/6400秒

ブガッティの後ろ姿

後ろから見ると、とてもとんがっていることが分かる。上から見ると本当に流線型だ。Canon EOS 7D,Carl Zeiss Planar T* 1.4/50,f/2.0 1/8000秒

ギアボックス

エンジンからの出力がギアボックス(真ん中の箱)に入る。ここも通常カバーされているが、外して見せていただけた。まあ、カバーがないと大変なことになるだろうし。ペダルレイアウトがとても狭い。並びは現代と同じくABCとなる。ペダルの右に見えるZの形をしたチェーンはブレーキの効きを前後に適切に振り分ける機構。Canon EOS 7D,Carl Zeiss Planar T* 1.4/50,f/3.5 1/1000秒

BUGATTI

走っている姿はとても素晴らしい。やっぱりレーシングカーだ。Canon EOS 7D,Carl Zeiss Planar T* 1.4/50,f/2.8 1/640秒

BUGATTI

前輪はかなり強いキャンバー(逆ハの字になっているのでポジティブキャンバー)が付いている。逆鬼キャン。ちなみにミニカーにもそれが反映されているので、ちゃんと分かって作っているのだなあ。グリルは馬蹄をモチーフとしている。エットーレ・ブガッティが乗馬が好きだったからという理由。Canon EOS 7D,Carl Zeiss Planar T* 1.4/50,f/2.0 1/6400秒

こういうミニカー。
リンクの写真の位置からだとよく分からないけれど、もしどこかで見る機会があったら見てみて欲しい。

ブガッティ

クリックで拡大します。ブガッティ一家は芸術家一家であり、エットーレ・ブガッティもクルマを機械工学ではなく、デザインの美しさを求めて作ったという。デザインが先行したヴェイロンも、そういう意味では正しい道を歩んだと言える。ブレーキのドラムがホイールと一体になっており、タイヤ交換によってブレーキも新しくなる。それも速さの一端ではないかという。背景の白樺はキレイだけれど存在が強すぎるので、どう背景にするかかなり迷った。Canon EOS 7D,Carl Zeiss Planar T* 1.4/50,f/2.8 1/1250秒

ガソリンタンクのキャップ

クリックで拡大します。ガソリンタンクのキャップ。助手席の人はここにつかまるらしい。Canon EOS 7D,Carl Zeiss Planar T* 1.4/50,f/2.8 1/800秒

BUGATTI

キャリアカーに積み込むために最後のエンジン始動。排気ガスも現代のクルマとは違う気がする。Canon EOS 7D,Carl Zeiss Planar T* 1.4/50,f/2.8 1/400秒

BUGATTI

これでブガッティも見納め。やっぱり走る姿が素晴らしい。Canon EOS 7D,Carl Zeiss Planar T* 1.4/50,f/2.8 1/400秒

今回ブガッティを撮るにあたって、自分の力の無さを実感した。
もっともっと経験積まなきゃいけないなあ。

このような貴重な機会を作って下さり感謝いたします。
この興奮は一生忘れえぬものとなると思います。

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