金融庁の金融審議会が公表した報告書、「高齢社会における資産形成・管理」が大きな政治問題となっている。この報告書は認知症の増加なども含めた高齢化社会の問題点を指摘し、必要な資産を投資などによって確保すべきことを主張したものである。金融庁のワーキンググループらしい提案であるが、報告書は、夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦は、年金だけだと毎月約5万円の赤字で、死ぬまでに1300万円〜2000万円が不足すると記されている。
JBpressより。
私は、こちらで年金は破綻していると思っているから当てにはしていないと書いた。
しかし、金融庁が発表したのは月々いくらもらえて、試算だとこれだけ月々5万円くらい不足し、95歳まで生きると2000万円くらいになりますよと発表しただけで、そんなこと既にわかっていたことだ。
正直なんで今さらそんなに騒ぐのか分からない。
公的年金だけでは不足するから企業年金等があるのであって、公的年金だけで暮らしていけると思っていた人ってそんなに多いのだろうか?
これが、財源が厳しくなってきたので、受給年齢を下げますとか、額を大きく減額します、という話であれば大いに騒ぐべきである。
恐らく今後そのようになっていくと見ているが、今回は違うところで騒いでいるので、なんて無意味なことをやっているのだろうとしか思えない。
老後の生活費が年金以外に30年間で約2千万円必要だと記した金融庁の報告書について、麻生太郎財務相兼金融担当相は11日の閣議後の記者会見で、「世間に著しい不安を与えている。政府の政策スタンスとも異なる。正式な報告書としては受け取らない」と述べた。報告書は金融庁の金融審議会の総会を経て麻生氏に提出されるものだが、事実上の撤回に追い込まれた。
ハフポストより。
麻生大臣が報告書を受け取らなくても、公的年金だけで暮らしていけるようになるわけではない。
試算はまっとうなものであり、間違ってはいない。
政府としては、隠しておきたかったことなのだろうし、実際に成功していたから今更これだけの騒ぎになっているのだろう。
●とりあえず現状把握から始めよう
上で金融庁の試算は正しいと書いたが、実際は人によって状況は異なる。
家が持ち家か賃貸か、立地によってや、地域の物価等によって月々の出費が大きくことなる。
国民年金なのか厚生年金なのか共済年金なのか(厚生年金に統合されたけども)によっても異なる。
また、今後の年金がどうなるか分からない。
受給年齢が上がったり、金額が下がったり、物価の変動がどうなるかかつどこまで生きるか不明だ。
予想としては、恤救年齢は上がり、金額は下がり、物価の変動(恐らく上がる方向)に追従はできないだろうと見ている。
実際金融庁の見通しとしてもそうなっている。
不確定の部分が多いが、とりあえずどのくらいの年金を自分がもらえるのか見ておくのが良いだろう。
ねんきんネットというホームページがあり、そこで将来もらえる金額を見ることができる。
封筒で送られてくる年金定期便は見ないでぶん投げちゃってあるので見ていないwww
ログインしなければならないのだけども、IDが郵送されてくるまでに3日くらいかかるという、今のネット時代には考えられないような仕様だ。
一応公的なものなのでセキュリティに配慮しているのかもしれないが、実際は既得権益なのだろうな・・・。
まあともかく、それを見ると今まで収めてきた履歴と、もらえる年金の試算ができる。
見たところで状況が好転するわけではないのだけども、とりあえず自分がどのくらいもらえるのか見ておくのも悪くないだろう。
そもそも、皆がそうやって現状を把握しておけば、公開の2000万円の騒動も何を今更と見ただろう。
実際の不足分は2000万どころじゃねえぞってねwwww
ただ、本当に厳しいのは低所得で国民年金の人たちだ。
年金は月数万円、貯蓄がない状況だとすると、不足分は2000万円どころではない。
その上消費税を上げてさらに家計を逼迫させる。
景気対策は万全などとWBSで熊谷亮丸氏が景気対策は万全などと曰わっていたが、それは比較的富裕層向けであって、低所得者は放ったらかしだ。
年金の本当の問題は、不足分が2000万円どころではない低所得者層をどうするかである。
2000万円、2000万円と騒ぐだけで、じゃあどうするかという議論は全くなされていない。
本当にどうするんでしょうね・・・。