バイトテロとティーンズ脳

バイトテロ 最近に始まった話ではないけども、従業員による不衛生な行為(いわゆるバイトテロ)により炎上や株価の下落などが起きている。 この手の話はしょっちゅう起きているのだろうけども、SNSの性質上発見から拡散まで多少のタイムラグがあり、一つの事件につられて他の案件が掘り起こされるまでに時間がかかるので、ここ最近頻発しているように感じるのだろう。   はともかく、衛生にかかわるような仕事を低賃金のアルバイトに任せておくのが問題であり、もっと高給を払えばこんなことは起こらないとか、いやいや高給をもらってる人たちも食品偽装を起こすではないか等々、様々な意見がSNS上で交わされた。 しかし、バイトテロと食品偽装位(食品だけでなく耐震や性能のごまかし等も含めて)は、起きている事象は似ていても向いている方向が全く逆である。   バイトテロは拡散を狙っている(外向き)。 罪の意識はあるとは思うが、それを含めて俺はこんなことできちゃうんだぜと蛮勇を示すことが目的だ。 今は個人で簡単に情報を拡散できるので、SNSで発見されることが多い。   食品偽装はバレては困るのでとにかく隠す(内向き)。 手間や経費を浮かせる為、本来やってはならない方法を取る。 報酬なのか脅しなのか口止めの方法はその時々によるけども、内部告発で発覚することが多い(お客さんにバレることもある)。   以上のように目的が180度逆なので、罰則を強化するとか高給を払うという方法では防げないだろう。  
  ●ティーンズ脳とは 数年前のナショナルジオグラフィックにティーンズ脳の特集があった。 曰くティーンズ脳とは、欲しいものを手に入れる為に危険な行為を犯したり、蛮勇を試すような行為を行うような、若い世代特有の脳の状態を指すという。 脳の研究が進むにつれて、そのような行動に至る理由が分かってきたという。   詳細はナショナルジオグラフィックを読んでもらうとして、簡単に書くと、12歳から25歳の間に脳の処理速度を上げる為の大規模な改修工事が行われるのだという。 構造変化は思春期を通じて続き、記憶と経験に基に決断を下す能力や、処理速度が高まって行く。 しかし、それはまだ未成熟の状態であり、発達した脳のネットワークを上手く使いこなすことできない。 若者が、時に衝動的であったり無謀な行動を起こすのは脳が未成熟であるからだと考えられた。   一方で、若者もきちんとリスクを評価しているという研究もある。 しかし、時として無謀ともいえる行動を取るのはなぜなのか? それは、欲しいものを手に入れる為(報酬を得るため)であるという。 例えば車の運転では、一人の時は大人のように慎重な運転をするが、友達に見られていると人が変わったように大胆になる。 状況にもよるだろうが、リスクを犯す確率は2倍になるという。 ここから分かるのは、若者は思慮が足りないのではなく、友達に良いところ見せて評価されたいからこそ、無謀になるということだ。 友達からの評価が報酬ということになる。   一見すると厄介なこの性質は、しかし一方で人類の発展を支えたという。 リスクを犯すということは、今まで安全だった内から外へ飛び出す行為であり、それなくして人類の発展はありえない。 もっと早く成熟した上でリスクを正しく判断できれば良いのだけども、そうなると今度は柔軟性が失われてしまうそうだ。 なかなか上手くいかないものだが、人が、そして人類が成長する上で欠かせない状態であることは確かだ。   ●バイトテロの防止方法 人類の発展のバイトテロを比べるのはどうかと思うが、防止するヒントはあった。 友達と一緒にしなければ良いのである。 しかし、SNSの向こう側にいる人達を友だちと認識している場合は厄介だ。 対処療法ではあるけども、友達と一緒にせず、仕事中はスマホを取り上げるのが有効なのではないだろうか。 本当はそんな手段は取らず、注意で済めば一番いいのだけども・・・。   電子版はないので古本オンリー!!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

前の記事

年金
GPIFが14兆8000億円の損失を出したっていうけども・・・…

次の記事

edyが改悪しやがった!!
edy